若柳朝市のお知らせ(令和2年4月8日発表)

〜令和2年度 は全回中止〜
第42回「若柳朝市」は中止いたします。

国内の新コロナ感染状況と緊急事態宣言が発令された現況を考慮し、
令和2年度の若柳朝市は全回中止といたしました。
なお、農業用の野菜の種苗等の購入ご希望のかたには、当朝市の出店業者をご紹介いたしますので、下記までお問い合わせください。
お問い合わせ
若柳朝市実行委員会 事務局
090-6255-6164
asaichi@k-gazou.net
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2009年09月18日

全5回の料理試作を終え、まずはレシピ解読と試作完了

事務局の菊地です。

13日に、前期の会計報告書をトヨタ財団に提出いたしました。コアメンバーには回覧してもらいましたが、次回会議のときに会計報告を致します。

●「大秘方萬料理方全」復活料理、試作最終回

150年前の栗原の食復活 たかまった

さて、16日、たかまったさんにて、第5回目となる料理試作を行いました。今回で試作は最終回です。天気予報では、晴れですが、にわか雨などもちょいと。夜は少し降りました。ま、おおむねよいお天気で。たかまったさんは、縁側の廊下やお勝手口など、外とのつながりが見かけも体感もかなりあるので、お天気は気になります。やはり秋晴れの中の料理はいいですね。

参加者は、料理方で、たかまった千葉さん、中嶋美芳さん、郷土料理を熟知している志波姫の千葉さん、築館の佐竹さん、アドバイザー、撮影の鐙さん、リーダー、幕末気象予報士の健太郎さん、モロモロ記録の菊地の計7名。所用でたかまったさんに来た、JAの阿部さんも現場の熱気に引き込まれ、お手伝いしてもらいました。

今回試作した料理は5品。うち漬け込む仕込みだけのものが2品ありまして、仕上がりは
3品です。
150年前の栗原の食復活 たかまった
手前、向って左が「切玉子」、右は「ゆば」、奥はゆばを取った後作った「とうふ」


150年前の栗原の食復活 たかまった
鳥餅の方(鳥そぼろの餅)

玉子の塩漬け、ゆば、切り玉子、それぞれ試作での不明点を洗い出し、問題解決するの図。

150年前の栗原の食復活 たかまった

150年前の栗原の食復活 たかまった

健太郎さんは、原典の料理書にさかのぼって記述を確認。やはり肝心なところは書いてありませんでした。中嶋さんは携帯Googleで検索。

方針が決まれば、料理にすっと入ります。まずは、ゆばと鶏卵の塩漬けを並行して作り始める。まいど料理方の集中力がすばらしい。

150年前の栗原の食復活 たかまった

1)鶏卵を塩漬にする法(玉子の糠味噌漬け)-秘伝その31
これは漬けものですので、仕込みだけしました。鮮度のよい玉子を10個ほど用意し、味噌床、糠床の2種で漬け込みました。これでピータンみたいになるのか、予想できませんが、当時たくさん取れたとおもわれる玉子を保存食としてつかえるような知恵なのではと。漬けこんだ出来上がりが楽しみです。半端な時期に試食して、腹を壊さぬよう注意しなくては。ピータン自作にトライした人は、けっこう腹壊しているとネットで見ましたので。

150年前の栗原の食復活 鶏卵を塩漬


2)ゆば取様之事 聞書(ゆばの作り方聞き書き)-秘伝その112
これは、聞き書きとありますが、かなり正確に作りかたが記されていました。黄色い色づけにクチナシを用いよとありましたが、今回はサフランを使いました。お豆腐も同時につくりましたので、ゆば、豆腐ともに試食しましたが、原料が、たかまったさんで穫れた国産=若柳有賀産の大豆ですから、たいへんおいしゅうごさいました。なんともいえない自然で深いコクがあります。やはり地元の食材をつかうのは理にかなってます。旨いわけです。

150年前の栗原の食復活 ゆば

150年前の栗原の食復活 ゆば
クローブで香りをつけた白いものと、サフランで色をつけた黄色ゆば。

ここで一休み。たかまったさんお手製のおいしい「がんづぎ」でお茶しながら、経過と詰めの方針を話し合う。

150年前の栗原の食復活 たかまった

3)切玉子の方(抹茶玉子)-秘伝その150
レシピは、簡潔にわかりやすく書かれていましたが、問題は焼きかた。「麩を焼くように伸ばし」とあり、さて、これはどうやって焼き上げるものなのか、意外と方針出すのに時間がかかった一品です。棒にまるめて、焼き麩みたいにするには、どの程度のつなぎの配分になるのか。試作ではオーブンで、薄焼き玉子の様に焼いてみました。そのままでは、味がそんなになかったですが、お吸い物にいれると、だし汁を吸い柔らかで、椀ものによい具となります。

切玉子の方

切玉子の方
中嶋さんによると、梅干しも使った煎酒というのがあるので、それで味をつけてみました。

4)雁、鴨のたたきの方(鳥肉の漬け込み)-秘伝その156
鴨肉と鶏肉を細かくして、秘伝の材料を加え、漬け込むものです。かつおの漬け物である「かつおのたたき」も、日ごとに大変おいしく熟成していってますので、この雁、鴨のたたきも期待。これらが熟成したら、秘伝の旨味調味料となるでしょう。道場六三郎氏が、かつおだしからはじめるように、この2つだけで、すべての料理がつくれそうな気もしたりして。

鳥、鴨を刻み、ミンチにするのですが、レシピ通り骨も使ってますので、たいへんな力仕事になりました。ドンドンドンといつもより重たいまな板の音に男衆も「何ごとだ?」と寄ってきまして、どれどれと刻みに参加。

雁、鴨のたたきの方

雁、鴨のたたきの方
こんな感じに叩いた鶏肉と秘伝の○○を入れ、漬け込みました。

5)鳥餅の方(鳥そぼろの餅)-秘伝その161
お雑煮とはちがう、鳥そぼろと餅の汁ものです。餅と鳥そぼろを温めて、汁をかけるとよりおいしくいただけました。なんでも腹が膨れればよいという考えではなく、美観、食感にこだわりを感じ、地元の食材をうまく使った料理ですね。当時は養生や滋養などを考えたメニューだったのでしょうが、今では趣味のよい、食へのこだわり、豊かな文化をそこに感じます。

鳥餅の方
味噌と醤油で味をつけました。醤油の方があっさり目でした。これ見たら、麻婆餅というのもアリかなと思いました。


鳥餅の方

5回の試作を終えて、思う事は、「いや、たいへんだった。よくみなさん、一生懸命に試作にまい進していただきました。感謝感謝!」です。7月中旬から、ほぼ一週間おきに試作してましたので、レシピ解析、買出し、試作、データ整理すると、すぐ一週間ですから。政治家で「選挙終わったらすぐ選挙だ」と言ってる人がいますが、ま、そんな感じで、継続したテンションが必要でした。たかまった千葉さんの働きかけで、昔からの地元の食に詳しい料理スタッフの方々も参加いただき、とても助かりました。



「ほんとに旨いものができるののか」と半信半疑だった1回目の試作で、それぞれの料理に手応えあるおいしさを感じ、これはいける!と確信できたのが、初回以降の試作で大きな力になりました。この「料理力」がないと、まったく後は推進力が無くなり、おとりつぶしも覚悟しなくてはなりませんでしたら。
料理の試作が滞り無く進行することで、レシピの検証も加速します。しかし150年前の古文書からのレシピ解析と試作ですから、実験考古学の要素も多分にありました。解釈の誤解がないか、不明なところは知恵を出し合い仮説を立てたり、専門家に考証をお願いしたり、地域の人たちに聞き取りしたたりして、スタッフ皆で2ヶ月間、下準備してからの試作でした。結果、そのリサーチが大変役に立ったと考えています。

ほんとうに当時こんな贅沢なものを食べていたのか?という疑問も試作直前までありましたが、試作してみれば、いまでも手に入りやすい、シンプルな食材がほとんどだったり、試食で150年前の人々の胃袋に同調してみれば、腹にたまる工夫や、ひとつの食材をいろいろ工夫して食べる知恵に、なるほどねと共感できました。
いままでの「東北の農村は貧しかった」という固定観念で考えれば、食うに困ってる時にこんなに食への奥深い探究心があったのか?と始めは理解しにくかった料理書「大秘方萬料理方全」。しかし一様に困窮していたわけではなく、若柳有賀地区のような、大変豊かな財力と風俗、文化がある上層農民の暮らしがあったことが、この料理書のレシピ解読と試作でわかり、その裏付けができました。

当プロジェクトの次の段階は、レシピを共有するための材料分析、カロリー計算などのデータ整理。150年間の食材の移り変わりも検証しなければなりません。そして、試作した料理を組み合わせ、お膳などコース料理をつくります。また、イベントで150年前の食復活を広くリアルに伝えていきます。学校での食育や料理教室で活かし、イベント、広報活動の予定も組んでいます。

プロジェクトの最終目標は、復活した150年前の若柳有賀の料理を、継承できるよう〜

・情報は本、映像で資料をまとめ、地域の食文化として残して行く。
・地域の人たちはもちろん、学校での食育、給食、若い世代、市外、海外からお嫁さんなどに向け、イベントを通じ、150年前の料理の良さを知ってもらう。
・かたちにする食の産業として、飲食店でのまちおこし企画メニュー化、特産物の開発に繋げていくこと


〜です。

シンプルな食材、シンプルな料理法。火を使わない料理。火を駆使する菓子づくり。若柳以外の広い地域から食文化を取り入れていたであろう、今日でも豊かで趣味の良い、食の視点。これらを試作で発見しました。

11月中旬には、関係者をご招待し、試食発表会を予定しております。また地域の皆さん、スタッフ関係、たかまったに集う人たちの試食と交流の場を設けたいと思います。詳細は別途ご案内いたします。

これにて試作の巻は終わり。

では、おみょうにち  ----(C)たかまったブログ


posted by 若柳朝市事務局 at 17:57| 宮城 ☁| Comment(0) | プロジェクト試作ノート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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