わが地元の
農林水産大臣賞を受賞、千葉静子さん(宮城県栗原市)
千葉さんは、当プロジェクトのきっかけである江戸時代の料理書を所蔵され、活動の拠点ともなった、農家レストラン・農家民宿「たかまった」の女将さんです。プロジェクトでは、料理チーフとして幕末秘伝レシピの復活に活躍されました。
※3/29付の河北新報の新聞記事「栗原の千葉さん最高賞」>>
プレゼンターは、お女将の千葉静子さん。
千葉家は、若柳有賀地区に300年続く旧家で、明治10年に建てられた蔵座敷や広い屋敷を活用し、お女将さんは、平成14年に農家民宿「有賀の里 たかまった」を開業。古くから伝わる、お膳、食器や調度品を活用し、地元の食材を活かした和食、創作料理を提供しています。田園の高台にあるお屋敷とその空間や食器、盛りつけ、ゆったり感は、たかまったならではのおもてなしで、全国から、そして多方面のジャンルからのリピーターも多数。
また、産直「くりでん」の組合長も務め、運営の傍ら、地元のそば粉、米粉を使ったシフォンケーキなど作り、販売しています。
受賞したのは、「大秘方萬料理方全」の秘伝102、「らくがん」をはじめとする、幕末秘伝料理の数々。


栗原の食文化を伝える活動も評価されました。
小学校での食育活動

商工会女性部などでレシピの伝承

料理教室で作った、秘伝による、らくがん、葛まんぢゅう

講評は、審査員の安部澄子氏(日本女子大客員教授)
千葉家に伝わる「大秘方萬料理方全」を秘伝本にとどめず、地域活性化をめざす「栗原の食復活プロジェクト」へ繋げたことで、幕末郷土料理が復活することとなった。この江戸料理本は、単なるレシピ集ではなく、江戸安政時代の栗原の農村の暮しを記した、歴史的にも貴重な文献である。この古文書の解読や考証、試作、料理のデータベース化など地域をあげての取り組みの中で、人々はふるさとの豊かさに気づいていったという。
千葉さんご夫妻を中心に、地域の人々が協力しながら築き上げた江戸会席料理は、まさに、食のアメニティそのものといえよう。
(受賞パンフレットより一部要約)
●栗原の食復活プロジェクトではこう見た〜
手前味噌なので、なかなか記するのは難しいところですが〜
千葉静子さんと当プロジェクトの活動を、よく見ていただき、このコンテストで高く評価いただいたことに感謝いたします。客観的に評価されることは、マスコミ記事などでもできますが、審査員の方々による、たかまったさんでの試食を含むヒアリング、応募に至までの県、市のご担当の方々のご尽力など、今回のコンテストは、今まで以上のプロセスを経て評価されました。千葉静子さんの今回の受賞を当プロジェクトのことのように喜んでいます。また受賞によって、全国の地域の食に取り組む人々との出会いもあり、これらを意義あるものとして、プロジェクトでも役立てていく所存であります。